2020年9月17日木曜日

ハイスコアガール一気見感想

この記事でゲーム用語の解説は原則しません。ググってね。

アニメ『ハイスコアガール』を 6時間かけ平均1.4倍速で一気見した。めちゃくちゃ面白かった。

一晩経過して冷静に考えてみると、オタクが同級生女子(天性のアケゲーマー、暴力ヒロイン)とスト2で対戦し、知識がないと対策できない待ちガイルと投げハメで倒した結果惚れられる、そして二人は…?!というオタク願望の権化のようなストーリーなのだが、めちゃくちゃ面白かった(リフレイン)


めちゃくちゃ面白いポイント1:言葉が不要な関係

本作のヒロイン大野晶(おおのあきら)は全く喋らない。うなずいたり、プイっとしたり、ムフー!したり、微笑むくらいである。

しかし彼女のゲームプレイはとても雄弁だ。ゲーマーである主人公はそのプレイから彼女の心境を読み取り、プレイによって応えていく。

ミステリアスな美少女を謎のままで終わらせない、その謎を解く鍵がゲームになっているのだ。


めちゃくちゃ面白いポイント2:持ちキャラとの対話

主人公の持ちキャラはガイル、ヒロインの持ちキャラはザンギエフである。主人公がガイルを選んだのは(言及されていないがおそらく)IIの強キャラだから。ヒロインがザンギを選んだのは「弱キャラ扱いされて、ザンギが泣いているのが見えた」からである。

彼らは互いに心の中で会話する。戦闘中だけでなく、人生の大事な場面においても主人公はガイルと対話し、その上で決断するのである。人生の相棒がいるってどんなに素敵なことだろう。


めちゃくちゃ面白いポイント3:ゲーム実況とゲハ戦争動画をスポーツアニメにぶち込んだ感じ

そういう動画をニコ動で見たことある人が楽しめないわけない!

アニメの類型としてはガールズ&パンツァーから廃校もの要素を抜いた感じ。

スポーツアニメのお決まりである技術の解説、なぜ強いのかという理由づけもある程度あり、熱く盛り上げてくれる。


めちゃくちゃ面白いポイント4:ゲームだけで終わるんじゃねぇ!という熱いメッセージ

ガイルの「女は謎だ、だからこそ解き明かさねば」という語りや、自身のステータスも磨けというヒロインの姉の助言。勉学、受験、資格、ファッション(?)も大事な人生の一部で、ゲームの中だけで人生は完結していないということを教えてくれる。


めちゃくちゃ面白いポイント5:修学旅行で京都をスキップする

アニメ漫画修学旅行で京都来すぎ問題についてはいずれ論じたいと思うが、このアニメは斬新であった。行き先が京都奈良でありながら、主人公は滋賀で(アクシデントで)下車し、田舎の駄菓子ゲーセンに寄り、自由行動中に大阪でのスト2大会に参加するため京都を抜け出すのである。京都に修学旅行にいくという設定でありながら京都のシーンがほぼ旅館内しかない、というのは自分の予想を超えていて新鮮だった。そしてヒロインとくっついて京阪のロングシートに乗っている。+100万点


まとめ

『ハイスコアガール』は自分にはめちゃくちゃ面白い。一般人には絶対に勧めないが、ゲームが好きなオタクは見て欲しい。

(好き度は彗星のガルガンティアと同じくらい)


大事なこと忘れてたので追記

めちゃくちゃ面白いポイント6:格ゲー超強いガールではなくて、ハイスコアガールである

主人公とヒロインのファーストコンタクトは描写されていないが、学校である。そして高嶺の花だった彼女を同士(あるいは敵、目の上のタンコブ)と認識するようになるのが、スト2での対戦である。格ゲー対戦で競うのはハイスコアではなくて、勝利である。

なぜヒロインはハイスコアガールと呼ばれるべきなのか。それは彼女と初めて共同プレイすることになった駄菓子屋のファイナルファイトでの彼女のプレイスタイルに由来する。

主人公は対戦相手としてヒロインの前にも立つけれど、本当に立ちたい、いや座りたい場所はヒロインの隣なのだ。彼女の横にいる自分こそ、主人公が本当に望む自分の姿なのだ。これを踏まえて最終回をみるともう滝のように泣ける。

ありがとう、ハイスコアガール大野晶。そしてありがとう、彼女を格ゲー超強いガールではなくハイスコアガールにしたいと決意した主人公、矢口春雄。

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