2021年8月16日月曜日

アメリカ哲学の7月 反省会

 7月はアメリカ哲学月間!と銘打った

したこと
・アメリカ哲学史を買った
  読破
・プラグマティズム関連本を5冊借りた
  そのうち1冊読破

宣言と違う7月
・ポケモンユナイトを狂ったようにプレイした

せめてこの記事に読んだ分のまとめをすることで7月を弔い、盆の終わりとする

プラグマティズムの歩き方
シェリルミサック
加藤隆文訳

ジョナサンエドワーズに流れ込む観念論(バークリーヘーゲルカント)に抗ったのがプラグマティズム

「真理とは物事のありように一致していることだ」についてもう一言付け加えねばならない

エマソンとプラグマティストの結びつき=情動は経験の一種である

私たちが驚くことがあるという事実は、世界が完全に私たちによって構成されているわけでないことを示唆してる

パースの議論によると、私たちが経験するものは全て解釈を経ており、それゆえにゆえに可謬的である

このダイヤモンドは硬い」のプラグマティックな意味は、「あなたがこのダイヤモンドを擦っても、それに傷はつかない(will resist)というよりむしろ「つかないだろう(would resist)」である。そうでなければ永遠に海底に眠ったままのダイヤモンドは硬いことにならないだろう(パース著作集=CP、collected papers

パースの見解によれば、不規則性の方が「経験の圧倒的大部分を占める定番のことであり、規則性の方こそが奇妙な例外なのである」予期せぬ規則性や、あるいは予期していた規則性の破綻だけが、説明を要求するのである

帰納の役割はそれらのアダプティブな仮説(最良の説明への推論をもとに立てられた仮定)をテストすることだ

ジェイムズは『プラグマティズム』の中でプラグマティズムの格率を次のように言い表している
「何であれ実践上の違いがたどれないのならば、複数ある選択肢も実践上は同じことを意味しているのであり、全ての論争は無為である」

「他のどこにも違いを生じさせない違いなど、ありえない」

ジェイムズの考えでは、真なるものとは「便宜にかなうもの」であるが、「もちろん、長い目で、全体的に見た上で」便宜にかなうもの、ということである 批判者に読まれないポイント

信仰に必要だから信仰内容は真である、という宗教態度解釈をするとジェイムズはヴィトゲンシュタインに似てくるが、筆者は正しい理解だとは考えていない 論文『信じる意思』

(ジェイムズは)神秘的経験や薬物によって引き起こされる経験が、感官によって伝えられる経験と同じくらいに、世界についての主張の証拠となるにふさわしい、と考えているのである

オリヴァー・ウェンデル・ホームズ 法のプラグマティスト

ジョサイアロイスが進化論的な考えを活用したのは、新しい科学と倫理学を調停する方法を見つけ出そうとする試みの中で、進化論的な考えを自分の観念論と統合するためであった

ファーディナンド・カニング・スコット・シラー
 当時目立ったが、あんまり評判がよくなさそう プラグマティズムは哲学の革命だと考えていた

コードウェルが指摘するプラグマティズム2要素
1。真理と実在は作られる、可塑的で修正可能
2。現れと実在の区別を拒絶、アンチ観念論

デューイの最重要課題は、哲学の全分野において科学的思想を奨励すること

著者の語る2種のプラグマティスト
①私たちの歴史や進化のおかげで私たちは現在のような解釈発動機関となっている
物事が真であるかから解釈を切り分けることはできない
それでも解釈をしている事物は存在する(パース、ルイス)
②私たちの解釈から切り離されて存在しているものがあるなどとは、たとえ抽象化を進めたとしても言うことはできない(デューイ、ちょっと違うが近いのはジェイムズとシラー)

状況という考え方は、世界を人間化しようとするデューイの試みである

知識一般とは何なのかを言おうとするのではなく、私たちはむしろ、特定の知識にまつわる「たくさんの諸知識」を解決しようとするべきである。なぜなら「知識一般の問題などは存在しない」のだから(ローティ、デューイに同調して) 問題解決のAoEを放つのがデューイの哲学ってことだね!
↔️パースは知識一般、真理一般の問題が存在すると考えている


感想

プラグマティズムってチームの名前で、思想の名前にするにはグラデーションの幅が広いのでは メタフィジカルクラブとその追従者たちだね

パースの議論が一番肌感良さそうなので、もう少し深掘りしてみたくなった

歴史的にはジェイムズが大事なのかもしれないけどね



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